高速道路の運転が怖いとき、備えておけること
本線に合流して、しばらく出口がない。渋滞で車が止まって、横にも前にも動けない。
高速道路は、自分の意思ですぐに降りられない時間が続きます。そこが、苦手だと感じる方の多い理由のひとつです。
この記事では、安全を最優先にした前提で書きます。運転中は、運転に必要な注意を減らす方法を取らないでください。落ち着くための対処は、車を安全な場所に停めてから行うのが原則です。
出発前にできること
高速道路については、当日その場でできることより、事前の準備で変えられる部分のほうが大きくなります。
1. SA ・ PA の位置を調べておく
出発前に、通る区間の SA(サービスエリア)と PA(パーキングエリア)を確認します。
「次の休憩ポイントまであと何 km か分かっている」だけで、閉じ込められている感じはかなり変わります。
2. 区間を短く区切る
一気に走らず、1 区間ごとに必ず休憩を入れる計画にします。実際に休まなくても、「次で降りられる」と分かっているだけで違います。
3. 時間に余裕を持つ
到着時刻がぎりぎりだと、休憩を取る判断がしにくくなります。30 分でも 1 時間でも余裕を作っておくと、休憩を選べるようになります。
4. 下道という選択肢を残しておく
高速を使わないルートも調べておきます。実際に使わなくても、選べる状態にしておくこと自体が備えになります。
5. 同乗者に一言伝えておく
「途中で何回か休憩を取るね」
理由の説明は要りません。休憩を取りやすくしておくことが目的です。
6. 走る時間帯を選ぶ
渋滞しやすい時間、暗くなってからの時間を避けられるなら避けます。渋滞で動けない状態は、負担が大きくなりやすい条件です。
走行中にできること(安全の範囲で)
運転から注意をそらす方法は使わないでください。目を閉じる、数を数えることに集中する、といったやり方は運転中には向きません。
走行中にできるのは、この程度にとどめます。
- 吐く息を、少しだけ長くする(数えなくて構いません)
- 肩の力を落とす。ハンドルを握る力を少しゆるめる
- 車間距離を広めに取る。前が詰まっていない状態を作る
- 左車線を走る。追い越しのプレッシャーを減らす
- ラジオや音楽の音量を下げる(情報量を減らす)
そして、いちばん確実なのは次です。
無理せず、次の SA ・ PA に入る
落ち着かないと感じたら、次の SA ・ PA で降りる。これが最も安全で、最も確実です。
車を停めて、シートベルトを外して、外の空気を吸う。そこで初めて、呼吸を整えたり 5-4-3-2-1 を使ったりします。
停まってしまえば、時間の制限はありません。落ち着くまで、好きなだけいて構いません。
うまくいかない日のこと
準備をしても、途中で引き返す日はあります。
SA の位置まで調べたのに、合流の時点でだめだった。前回は走れた区間が、今日は無理だった。
そういう日はあります。
高速を降りて下道で帰る、その日は運転をやめて誰かに代わってもらう、予定そのものを見送る。
どれも、安全を優先した正しい判断です。運転に関しては、無理をしないことがそのまま安全につながります。
「高速に乗れた距離」を伸ばすことを目標にしなくて構いません。下道で目的地に着いたなら、それは着いたということです。
よくある質問
- 運転中に呼吸法をやっても大丈夫ですか。
- 目を閉じる、数を数えることに集中するなど、運転から注意がそれる方法は避けてください。運転中は「吐く息を少し長くする」程度にとどめ、しっかり対処したいときは SA ・ PA に入ってからにしてください。
- 高速道路をどうしても使わなければいけないときは。
- SA ・ PA の位置を出発前に調べ、区間ごとに休憩を入れる計画にしておくと負担が変わります。時間に余裕を持つこと自体が対策になります。
- 同乗者にはどう伝えればいいですか。
- 「途中で何回か休憩を取るね」と先に言っておくだけで十分です。理由の説明は要りません。休憩を取りやすくしておくことが目的です。
道具として
なぎもりは、電車や会議など途中で抜けにくい場面で不安が強くなったときに、音を出さずに呼吸を整えるための日本語のセルフケアアプリです。呼吸ガイドと 5-4-3-2-1 グラウンディングは無料で使えます(任意の有料プランもあります)。
高速道路を含む場面別のガイドも用意していますが、運転中の操作はしないでください。SA ・ PA に停まってから、または出発前の準備として使う想定で作っています。
iOS 版は準備中です。
本記事となぎもりは、医療行為・診断・治療を目的とするものではありません。症状が続くとき、つらさが強いとき、心配なときは、医療機関にご相談ください。緊急時は 119 番、またはアプリ内の相談窓口をご利用ください。