外出が不安なときの「お守り」を持つという考え方
出かける予定が決まった日から、少し気が重い。当日になると、駅に着く前から落ち着かない。
そういうとき、「不安をなくしてから出かける」のは、たいてい難しいものです。不安があるまま出かけられるようにするほうが、現実的なことがあります。
なぎもりを「治すアプリ」ではなくお守りとして作ったのは、この考え方からです。
お守りとは何か
ここで言うお守りは、「困ったときにこれがある」と分かっている状態のことです。物でも、方法でも、逃げ道でも構いません。共通しているのは、実際に使わなくても支えになるという点です。
不安が重くなりやすいのは、「もし途中でつらくなったら、どうしようもない」と思っているときです。どうしようもなくはないと分かっていれば、同じ場面でも少し違って感じられます。
3 種類のお守りを、 1 つずつ
全部持とうとすると荷物が増えて、出かけるのが億劫になります。次の 3 つから 1 つずつ選ぶくらいが、ちょうどいい量です。
- 物 — 飲み物、のど飴、イヤホン、手に握れる小物。人前で取り出しても不自然でないものが使いやすいです
- 方法 — 吐く息を長くする 、5-4-3-2-1 。道具がなくてもできるので、いちばん確実に持ち歩けます
- 逃げ道 — 各駅停車でも行けるルート、「間に合わなかったら次でいい」という決めごと
落ち着いている自分から、自分へ
これは、少し変わった形のお守りです。
落ち着いているときに、不安なときの自分あてに短い言葉を書いておく。
「この感じは前にもあった」
「あと 10 分すれば、たぶん違う」
「今日は帰ってもいい」
不安が強いとき、自分でこういう言葉を思いつくのは難しいものです。落ち着いているときの自分のほうが、うまく書けます。
なぎもりでは、これをお守りメモという機能にしました。波が来たときの画面に、自分で書いた言葉がそのまま出てきます。1 行で十分です。同じ考え方で、そばにいる人あての短い文を、登録した相手に送れるようにもしてあります。
うまくいかない日のこと
お守りを持っていても、うまくいかない日はあります。
用意したものを鞄に入れていたのに、取り出す余裕がなかった。メモを書いておいたのに、読んでも何も感じなかった。
それでもお守りが無駄だったわけではありません。お守りは、出かけるかどうかを迷ったときに、少しだけ背中を押すものです。
そして、お守りは入れ替えていいものです。合わなかったものは外して、残ったものだけ持っていけば、そのうち自分に合う組み合わせが決まってきます。
よくある質問
- お守りは、実際に使わないと意味がないですか。
- いいえ。使わずに済んだ日のほうが多くて構いません。「困ったらこれがある」と分かっている状態そのものが、外出のハードルを下げます。
- どんなものを選べばいいですか。
- 手に持てて、人前で取り出しても不自然でないものが使いやすいです。飲み物、のど飴、イヤホンなど、日常的な持ち物のほうが向いています。
- 持ち物を増やしすぎると、かえって荷物が重くなりませんか。
- そのとおりです。 2 つか 3 つに絞るほうが実用的です。全部持つより、確実に使うものだけを決めておくほうが機能します。
道具として
この記事の手順は、アプリがなくてもそのまま使えます。なぎもりは、このうち呼吸の合図と 5-4-3-2-1 を、必要な瞬間にすぐ取り出せる形にした道具です。
なぎもりは、電車や会議など途中で抜けにくい場面で不安が強くなったときに、音声や振動の合図で呼吸を整えるための日本語のセルフケアアプリです。呼吸ガイド(画面・振動)と 5-4-3-2-1 グラウンディングは無料で使えます。声の誘導は有料プラン「なぎもりプラス」の機能です。
呼吸の合図は、無料の範囲でも画面と振動から選べます(声の誘導は「なぎもりプラス」の機能です)。なぎもりは、治すためのアプリではなく、持って出かけるためのアプリとして作りました。
Android 版はGoogle Playで、iOS 版はApp Storeで公開しています。
本記事となぎもりは、医療行為・診断・治療を目的とするものではありません。症状が続くとき、つらさが強いとき、心配なときは、医療機関にご相談ください。緊急時は 119 番、またはアプリ内の相談窓口をご利用ください。